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覚悟

第5話 覚悟の境界線

倉庫街から少し離れた高架下。 夜でも車の音が絶えず、街の鼓動だけが響いている場所だった。 鳴海 廻は、壁にもたれてスマホを眺めていた。 画面には、短いメッセージのやり取りが並んでいる。 噂。尾ひれ。歪められた事実。 それらが、思った以上の速度で広がっていた。 「……効きすぎですね」 独り言のように呟く。 その横で、久我 鉄平は黙って煙草に火をつけた。 赤い火が、夜に瞬く。 「あの店主、まだ意識戻ら […]